『京劇白蛇伝2016 』中国国家京劇院日本公演に行ってきた。

2016/6/1 Thu 京劇白蛇伝2016 中国国家京劇院日本公演@東京芸術劇場へ行ってきました。

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本題のまえに、就活の話を。


4月の離職から、この日までに出した求人応募・書類選考だけで100件超え、そのうち面接に進んだのは約10件。

5月下旬に1件の内定を頂いて、その内定に答えられるだけの裏付けが欲しいと…つまり、根拠はないけど、私はこう考えた。
同時進行している予定の面接はすべてこなしてからなら、内定受諾・辞退の答えが出るのではないか。


内定先の役員面接でも、正直に『他社の面接が控えている』と話をした。
相手を量る意味もあって、そのアタリの話は正直に言うのが私のセオリーだ。

すると、役員の1人が『それはね、全部面接受けた方がいいよ』と、言ってくれたのだ。
つまり、『1件の内定だけじゃ、ソコに行かざるを得ないだろう?でも、複数のカードを持っていれば、君が選べるんだよ』と。

この人、4月の私を見ていたのか?!と、ちょっとギョッとした。

でも、それって真理だ。社会人ならばたいてい分かっていることなのだ。
それでも私には、響いた。

『全部の面接を受けてあなた自身が納得していないと、道を見誤り、果てはお互いのためにならない』
『だから当社は、あなたの答えを待ちましょう』

そこまで言ってくれるなら、答えなければ。

もしこんなプロポーズをしてくれるひとが居てくれたなら…それが男性女性に関わらず…、その人と暮らすのもいいなぁ、貧乏しても楽しくやれそうだ。

就活で、変にすれっからした自分が、そんな風に考えるのも不思議な体験だった。
続く面接での疲れや、気持ちの摩耗も極限に近い状態で、久しく他人から人間扱いしてもらえた体験だった。

俗にいう「お祈りメール」もかなり貰ったし、イイな!と思った会社からは『ウチには勿体ないですわ(苦笑)』なお断りを頂き続けると、やっぱり折れる。

「選考結果に感情をはさむな」と、しごとセンターのアドバイザーは言ってくれる。「でも、それが無理なのも分かってるんです。悔しいのは私も同じですよ」と、ともに悔やんでくれる。

今日はこうだった、ああだったと、ブチブチ言うだけのツマランメールに、きちんと受け答えをしてくれるミヲちゃん始め、友達皆にも随分助けてもらった。

それでも、疲れは風呂場のカビのように自然に生えて来る。
その疲れを、正しくリセット出来なくなるのが怖い。


寛解状態のいま、パニック・ディスオーダーの話を持ち出すのも卑怯かもしれないけど、正直、発作が起きそうになることもあったし、今もオカシイ時間があるのも確かだ。

PDは、完治しない=糠漬けのキュウリが生のキュウリに戻らないのと一緒、とDr.Sは言う。
だから、あらためて人間に生まれ変わって共存する他ないのだ、と。

PDとは、非人間的な生活を送った末に得る病であり、脳の誤作動だ。
一度誤作動を起こすと、その回路は再度使われやすくなる、それが人間の脳の仕組み。


現在は少々無理も効く。頓服薬の助けを借りつつ、発作の恐怖と戦いつつ、それでも。

「私、できるようになったじゃん」と思うと同時の裏側で「また発作が出る様になったら、死ぬほかない(※)」との思いがあるのも確かだ。※この辺の極論はお許しください。いまだに自分がロクデナシの穀潰しに思えてならないのです。

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と、まあ、そういう状態での京劇でした。

こんな様子で行く予定ではなかったので、「こんな暢気に京劇なんて観に行ってていいのかなぁ」と、罪悪感もあったりしたのですが。…おまけに父は予定外の入院中だったし。

でも、行ってよかったのでした。

一緒に行ってくれたYちゃんも、直前まで就活一直線だったけどこの公演の10日程前から新職場で猛烈社員ぶりを発揮。
仕事の話も聞けて、何よりあれこれ話をしたことが、自分の頭の整理に繋がりました。
結果、後日の面接も無事に行けたし、内定先へも明確に返事が出来た。


この日の京劇の独特な世界にもあっという間に引っ張り込まれたのは、舞台の完成度が高かったんだろうな。
個人的には、小青ちゃんがお気に入り…主人公の心の声を代弁している重要な役割だし、なによりカワイイ!

冒頭の舟にのるシーンは、役者全員の息がピッタリ合って、水音が聞こえるようだったなぁ。
西湖のほとりの景色が胸に迫ってくるようで、目が洗われた。
余計なことを何も考えずに「いいな、素敵だ!」と思えた自分で良かった。
脳に直接作用してくるような、臨場感を演出するあの独特な音楽もいいのかも。


これが世間で言う「リフレッシュ」なのかしら。

私は本当に「リフレッシュ」を禁じられた環境で、不惑を超えたのだなと、改めて感じる。
ならば40の手習い、始めようではないか。

どうせ人間は致死率100%だ。
いずれ死ぬ。

その前に、何とか。